大雨も、いつの間にか
- 作者: 半藤一利
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/09/01
- メディア: 単行本
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帰り、会社を出るころになり、大雨になってしまって、1階で小降りになるまで待つが止みそうもないので思い切って駅に向かうが、途中でビルの軒下で雨宿りして、そしてまた駅へ、そのころには、ぽつりぽつりとした感じの雨になっている。その間、ほんの15分間ほどのこと。それにしても雷の光りは幾つになっても怖い。荻窪で降りて、ささまへ、店頭棚は全て店内に入っていた、こんな光景は初めて見た気がする。菅谷規矩雄の限定本の詩集を見つけて買って出る。線路下を潜って荻窪<ブ>へ、ちくま日本文学全集が何冊かあり買う。文芸コーナーなど人がいない。西荻窪で降りて、スーパーを通ると短パンが半額くらいになっていて、もう秋なのだと知る。音羽の店頭を見たら、澁澤龍彦【犬狼都市】があってびっくりする。500-でも買う。【<盗作>の文学史】発売記念の古書ほうろうでのトークイベントで、この本のことも出てきたからだ。店主さんと岡崎さんが階段を空踏みして壁に当たって大丈夫なんだろうか、など会話する。善福寺川の橋を渡るころには、空を見上げると青いなかに白い雲が見えて、何時間前の大雨が嘘のようだ。家に帰ると北京オリンピックの女子ソフトボールの決勝選をやっていて、2-1で勝っている。白熱していて、じっと見入ってしまう、勝ってなにより、解説の宇津木さんの声が涙声で、その声を聞いてこちらも何だか落ち着かなくなってしまうが、『風呂、風呂!』と家人aの声があり、勝利に浸る余韻も、暇もない。
《O・S》
菅谷規矩雄 【菅谷規矩雄詩集】岡田書店
《Og》
武田泰淳 【ちくま日本文学全集】筑摩書房
織田作之助 【ちくま日本文学全集】筑摩書房
志賀直哉 【ちくま日本文学全集】筑摩書房
太宰治 【ちくま日本文学全集】筑摩書房
手塚治虫 【ばくはマンガ家】角川文庫
半藤一利 【荷風さんの戦後】筑摩書房