鬼子母神古本市、永島慎二遺作展などに

 6月15日(日)
 
 午前中に、高円寺の西部古書会館の大均一祭りに行く。天気もよく、梅雨であることを忘れてしまいそうだ。大均一祭りは100円均一なのに一般の古書展よりお客さんが少なめな感じがする。選ぶのが大変、画集があって高価な値なので3冊、その他で11冊。画集、1冊が限定50部30000円。古書通だとこんなものには手を出さないのか、古い雑誌類などを覗いている人が多い。私の後に入ってきた人が外国物を42冊買っていたが、託送するのでなく、持って帰ると言っていたがどうやって帰ったのだろうか。埼玉から来ていた人が帳場の人と話をしている、『会社を定年退職しましてね、毎週古書展通い初めて楽しくてしょうがありません』と言っていた。この気持ちがよくわかる。土間の帳場にいたオヨヨさんにちょっと挨拶して出る。あー、そうだ書肆紅屋さんに清算しているところを見られてしまって挨拶する。鬼子母神の古本市に行ってきて、賑やかだったとの事。画集3冊が手に食い込む、包装して紐で縛ってもらいプラスチックの取手を付けてもらった。取手部分が血液の流れを止めてしまうようだ。家に戻って、トーストを食べて、鬼子母神の古本市に行く。着くと魚雷さんと研ぎ猫さんが入り口の階段で休憩中だった。前に手創り市に一箱古本市で知り合ったBさんが出店していたので覗いたが寒い時期だったのか、お客さんは少なかった。が、今日は天気もまあーまあーで、副都心線が開通したのでお客さんで賑わっていて、参道は参拝する人たちの列が伸びていた。退屈文庫さんから1冊、荒川洋治【日記をつける】を買う。荒川洋治さんのは、値段にもよるが見かけたら買うようにしている。古本を買う知識・ヒントが乗っていて、読んでいても楽しいからだ。帳場は退屈男さん、豆子さんで挨拶。研ぎ猫さん、ゆうさんの威勢のいい売り声を聞きながら鬼子母神を後にする。メトロで神保町へ。東京古書会館の新宿展を見る。1周半したところでドンベー・ブックスさんに会う。近況など話す、今週まで古書ほうろうに出店中だとか。電車で阿佐ヶ谷へ。第三回永島慎二遺作展がおこなわれている喫茶店へ。Yさんが三回も行ったと書いていたので行って見ることにしたのだ。パール街の左側を注意深く見て歩いていたら、張り紙を発見する。洋装店の奥が喫茶店になっていて、カフェオレを注文して、ゆっくりと展示物を眺める。何だか、妙に展示物と店の雰囲気がなじんでいる。ひとつひとつの展示物が何かを醸しだしている。帰り、店の人に『昔、NHKで放映された[黄色い涙]に森本レオさんが…』『そうです、そのときが初主演だったようです』。今回出された【フーテン】を買って外に出るとアーケード街はいつにもまして賑やかだった。

 (モンガの西荻日記より)