淡々なる人生でちょぴり濃い1年間

 昨年、5月4日にこのサイトをオープンした。そこには1行だけ書いている。『この日記に本を買った情報などを書くことにする。』と。試行錯誤でいろいろな書き方で今のスタイルになっている。西荻ブックマークで岡崎さんのトークを聞いて初めて古本の世界を知る。それまで街にある古書店など通り過ぎていただけだったが。古書店を覗いたり、古書会館の古書展にも時間がある限り足を運んだ。今まで行ったこともなかった作家や評論家などのトークショーなどにも聞きに行った。(今は予定表を組んでいる)そこには今まで考えもしなかった思考が少しずつ変化していっているような気がする。家人たちからは、『馬鹿じゃないの、本ばっかり買って!』と言われているが、買ってきた本の作家を調べたり、古書価格などを見たりするのも楽しい時間である。買う本も100-〜500-などであるから、新刊が2000-だと1/20〜1/4に過ぎない。ただ、増える本の置場に困ることだ。古本の世界も幅広い、文藝、評論、句集、雑誌、絵本、写真など。そのどれ一つもぼんやりとした感じでわかってきているとした感じだ。買った古本に線引きがあったり、染みがあったり、奥付で年月を見て買ったら復刻版だったり、まだまだ大甘な本選びである。昨年、春の一箱古本市を見て、秋の一箱古本市で助っ人をして、今年の春に店主になった。こんなことが出来るとは思わなかった。会社の業界しか知らなかった人間が本の業界を多少知り、新鮮な感覚を受ける。この1年、岡崎さんや南陀楼さんを始め数多くの人たちを知り得たことが一番の財産だ。それが、このサイトがもたらしたものかも知れない。