ふるほん講談

 ふるほん講談を聞きに千駄木の旧安田邸に行く。行きの電車の中で、【桂枝雀のらくご案内】を読む。ネタ60席とそれにまつわるエッセイ。ネタは話芸という感じで聞かないともう一つだと思うがエッセイは桂枝雀さんの思いが載っていて懐かしい。旧安田邸に着くとスタッフのYさん、YOさん夫妻、Sさん夫妻が準備に忙しくされていたのでちょっとだけ手伝う。お客さんの開場になって靴番をすると、スニーカーから下駄まで幅広い。60人もいると人それぞれである。それがふるほん講談を聞きに来るというので繋がっているということに不思議を感じる。旭堂南湖さん、派手なカーテン生地の着物で現れる。(後半は講談師らしい羽織・袴)演目、《明治ホームズ禿頭倶楽部/海野十三 蠅男》途中に《酒井七馬紙芝居 原子怪物ガニラ》。最後に南湖さん秘蔵の本の振り市(オークション)。落語は何回も聞きに行ったことがあるが講談は初めて、よどみない話芸に聞き入ってしまう。テレビ関係のクルーも入っており、緊張のなかの笑いの一体感がいい雰囲気だ。旧安田邸は3日に来たときには館内を見なかったので、空き時間に見る。全体的にうまく配置されていて、大正七年に建てられたわりには近代的な建物だ。ちょっと意外だったのは、柱が一般的な建物より細いことだ。昔の農家なので見る大黒柱の1/3くらいだ。ナンダロウさんに誘われて打ち上げにも出席して楽しい話をあれこれ聞く。これが??。帰り、YOさん夫妻、漫画家の藤本さん(大学時代と旭堂南湖さんと同級生)一緒に帰る。YOさん夫妻の旦那さんがヒナタ屋の中川五郎さんライブでギターを弾いた人だと知って驚く、どこかで見た人だと思っていたからだ。御茶ノ水から中央線で漫画家の藤本さんとマンガ、古本など話して帰る。




 購入本
  《N・O》
   佐藤勇夫    【坪内逍遥におけるドライデン受容の研究】北星堂書店
   清水昶     【野の舟】河出書房新社


  《O・S》
   波多野勤子   【道 愛情の記憶】文藝春秋新社
   中村光夫    【『わが性の白書』】講談社
   水上勉     【落葉帰根】小沢書店
   秋元松代    【七人みさき】河出書房新社
   河上肇     【河上肇詩集】筑摩書房
   河上徹太郎   【ベートーヴェン】新潮社
   吉行淳之介   【私の文学放浪】講談社
   岡本かの子   【観音経を語る】大東出版社
   橋本風車    【ボルネオ博物誌】卯辰山文庫