床屋にいく

  帰り、いつものように、いつものコースを辿りながら帰る。いつもと違うのは、床屋に寄った。初めていく床屋、広い、座席が何席もあるが、お客は私ひとりだ。若い理容師がリズムよく散髪してくれる。ラジオからはボリューム高くプロ野球放送が流れている。こういう床屋は久しぶりだ。『人が変われば、行動が変わる/行動が変われば、習慣が変わる/習慣が変われば、人格が変わる/人格が変われば、運命が変わる』ヤンキースにいる松井選手の母校のバックネットにこの言葉が掲げられていたのを何かのドキュメント放映で見た記憶がある。洗髪してもらいながら、この言葉を思い出していた。『すっきりしたでしょう』と言うオバサンの声を聞きながら、店を出て、地下の階段から外に出るころにはすっかり言葉を忘れて、いつものコースを歩いていた。


沈黙/アビシニアン (角川文庫)

沈黙/アビシニアン (角川文庫)


 購入本
  《N・G》
   中上健次      【日輪の翼】新潮社


  《N・O》
   安西水丸      【シネマ・ストリート PART2】キネマ旬報社
   古川日出男     【沈黙/アビシニアン】角川文庫


  《Og》
   池波正太郎     【小説の散歩みち】朝日文庫


  《O・S》
   長田弘       【心の中にもっている問題】晶文社
   飯沢匡       【芝居―見る・作る】平凡社