心はいつもニュートラルで

 書肆紅屋さんのところでも地震のおり、積んでいた本を抑えたことが書かれたいたが、私は夢の中状態で片手で蒲団脇の積んである本を抑えていたような気がする。かなり長い時間だった。ときどき覗くよしもとばななさんのブログで実名に近い形で取り上げられた日記を見た。新幹線の中、夜の10時、大物俳優さんのマネジャーが飛んで来て、「いいかげんに静かにしてください!さっきからどれだけみんなが迷惑してるかわかってるんですか!」と子供の声がうるさいと言うのである。それもいきなり。お互い巡り合わせだけど、この俳優さんの印象は変わることがない、と結んである。この俳優さんのデッサン展を何回か見たことがあり、私の印象だと顔から受ける印象は温厚そうな感じなので驚いた。余程疲れていたのか。もう一つは、ばななさんと知っていなかったのでは、知っていれば対処の仕方が違っていたのかも。『すみません、もうすこし静かにしてください』と言っていたのかも。自戒をこめての書き出しで書いてあるが、このことがもう頭から離れないのだろう。読書も初回読んで、いい印象を持たないと2度とこの作家の本を手に取らなくなってしまう。これは、例えがおかしいか。

 

田中小実昌紀行集 単行本

田中小実昌紀行集 単行本



購入本
  《Og》
   山本容朗選     【田中小実昌紀行集】JTB
   常盤新平      【アメリカンベストセラーズ101】旺文社文庫
   重兼芳子      【たとえ病むとも】岩波現代文庫


  《O・S》
   佐藤春夫      【史的断片 權勢の鬼ども】人物往来社
   秦恒平       【花と風 秦恒平評論集】筑摩書房
   福永武彦      【秋風日記】新潮社
   福永武彦      【愛の試み愛の終り】人文書院
   福永武彦      【福永武彦詩集】麥書房
   福永武彦      【書物の心】新潮社
   室生犀星      【二面の人】雪華社
   宇野千代      【雨の音】文藝春秋
   武者小路実篤    【対談鼎談集】芳賀書店
   富士正晴      【日本の旅人3 西行出家が旅】淡交社
   吉川幸次郎     【日本の心情】新潮社