ギンレイホール

 購入本
  《Id》
   安岡章太郎     【流離譚 下】新潮社
   小林信彦      【怪物がめざめる夜】新潮社




 ギンレイホールに行く。その前に、飯田橋<ブ>に寄って2冊を買う。ギンレイホールの会員になって5年目か、6年目に入る。その前、10年くらい映画館に行っていなかった。カメラを買って写真を始めてから、映画を見るようになった。写真の構図が映画が参考になるというのだ。東京に来て最初に住んだのが、神楽坂から上がった新宿区北町というところだった。そのころ、飯田橋でもギンレイホールからも近い佳作座という映画館に毎日曜日に行っていた。もう、そこは立派なビルが建っている。今日のギンレイホールは『サン・ジャックへの道』『ボルベール(帰郷)』の2本。『ボルベール(帰郷)』は、ペドロ・アルモドバル監督の女性賛歌3部作・最終章、『オール・アバウト・マイ・マザー』『トーク・トゥ・ハー』に続くもの。主演のペネロペ・クルスの存在感に見ごたえはあるが、前2作の方が印象に残る。スペイン映画は、女性の力強い生き方がいい。
 一箱古本市で買った、荒川洋治【文学が好き】を読む。荒川さんの文学エッセイはいい。いろんな作家にスポットを当てている。最期の章に、『一年一作百年百篇―一九〇〇〜一九九九』と題して、1900(明治33)年 泉鏡花高野聖】から1999(平成11)年 村上春樹地震のあとで】の年表が載っているのがいい。この表(100年)と、評を眺めるだけでも楽しく愉快な気持ちだ。



文学が好き

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