小池昌代さん

小池昌代さんの本、【ルーガ】を最初に読んだ。
 

幸福というものは、ああ、幸福だと思ったとたん、なにかほかのものに変容する。幸福は一瞬のなかにしか生きられないもので、幸福という幻影を支えるのは、それ以外の、例えば退屈や不安や不幸といったものだ。そしてその退屈や不安や不幸こそが、人生のほとんどすべての要素であり、それらこそが現実をかたちづくるものである。幸福というのは、そのあいまいに明滅する奇跡のような錯覚にしかすぎない。(帯文より)

 そして、【感光生活】を読んだ。詩人が感光すると、小池さんこいけさんに…15編のどれもがいい。【井戸の底に落ちた星】の書評がまたいい、梨木香歩【家守奇譚】など格別にいい。詩人の眼は何を感じ、何を伝えようとしているのか。

 

屋上への誘惑 (光文社文庫)

屋上への誘惑 (光文社文庫)


 購入本
  《Og》
   小池昌代        【屋上への誘惑】光文社文庫


  《N・O》
   野上弥生子      【随筆 鬼女山房記】岩波書店
   吉田健一        【色とりどり】雪華社
   水上勉         【越前竹人形中央公論社
   河上徹太郎       【有愁日記】新潮社
   阿川弘之        【断然欠席】講談社


  《O・S》
   袋一平         【映画製作の実際 上】三笠書房
   菅野昭正          【小説を考える】講談社
   安岡章太郎       【歴史への感情旅行】新潮社
   阪田寛夫        【おお 宝塚!】文藝春秋
   日本文芸家協会編    【現代の小説 1972年度後期代表作】三一書房
   清岡卓行        【詩集 固い芽】青土社
   竹西寛子        【日本の文学論】講談社
   岸田秀         【ふき寄せ雑文集】文藝春秋
   吉田三七雄・山崎豊子  【随筆 大阪今昔】鹿島出版会